マッサージと医学


老 後のマッサージの 利 点


マッサージと医学レナータ・フランサ

著名人から最も望まれているマッサージの開発者であるレナータ・フランサのインタビューで、医師が専門的視点から、マッサージが健康にもたらすメリットを語る。

タイース・ヨシモト先生

サンパウロ連邦大学医学部(EPM / Unifesp)卒業。レジデンシャル・イスラエリタ・アルベルト・アインシュタインの老年病専門医および老年医学研修プログラムのコーディネーター。

レナータ・フランサ(以下:レ):老年医学を選んだきっかけを教えてください。

タイース・ヨシモト先生(以下:タ):私は医師家系に生まれました。祖父は日本からの移民者でこの職業についた最初の一人であり、とても献身的でした。老年内科への情熱は、私の祖先からも来るものです。日本人は、家族の中で最も賢いのは高齢者だという考えから、彼らをとても尊敬しているのです。

レ:WHOによりますと、2050年には世界人口の1/5を高齢者が占めるようになります。社会は高齢化のための準備を整えているのでしょうか。

タ:残念なことに、整えていません。高齢者のケアを専門とする財源や専門家の不足により、大きな危機に直面すると考えられます。多くの家族は両親の世話をするために仕事を辞めなければならなくなるでしょう。

レ:どうすれば年をとるための準備ができるのでしょうか。

タ:慢性疾患の予防に投資することが秘訣です。たとえば健康的な食事、適度な運動、ヘルスケア、予防健診、ワクチン接種、レジャー活動など、子供のころからのライフスタイルの変化が必要となります。

レ:現在、ブラジル人高齢者が直面している最大の課題は何でしょうか。

タ:専門家が不足していることだと思います。病院でも、高齢患者に対する適切な対応ができない者もいます。たとえば、子ども扱いがあげられます。多くの人が高齢患者を子供のように扱いますが、これは侮辱であり、偏見です。

レ:幸せな老後とは何ですか。

タ:幸福の概念というのは、非常に個人的なものです。自律と独立だと言う人もいれば、仲間がいることだと言う人、さらには健康が大切だと答える人もいます。重要なのは、私たちの価値観、優先順位、恐れ、老化の未来像を自問することです。

レ:マッサージは高齢者の生活の質の味方だと思いますか。

タ:生活の質の向上につながるすべての治療法は、老年患者にとって非常に有益となります。マッサージは、ストレスだけでなく、痛みを和らげるのに役立ちます。

レ:マッサージはどのような場合に禁じられていますか。

タ:感染症の患者、臨床的に不安定な患者、骨折や外傷のある患者、深部静脈血栓症、筋肉損傷のリスクのある筋肉疾患などにはおすすめできません。